アンジュルムFCイベント2020 ~Angermerry Xmas~

初めてのFCイベント!

個人的な感覚として、これまで行ったコンサート・イベントより男性比率が高い気がした。気のせいかもしれないけど。

異文化交流という感じで、まだ雰囲気に慣れないな~コロナ前の客がめちゃくちゃ声出すイベントだったらより異世界感強かったんだろうな……

でも当たり前だけどみんなかわいかった!!!衣装がほどよくイベント感・クリスマス感あってかわいかった~全体的にはクリスマスの雰囲気なんだけど、それぞれ個性がある衣装でよかったな~

りかこが遠目でロングスカートなのかな?と思ったら足がチラ見えして良!!!となったよね。ロングスカートでももちろんかわいかったと思うけど(そもそも素材のテカリ感×プリーツが最高)足がチラ見えして透けてるアウターから見えるのが抜け感というか、外しがあってよかった!!!優勝!!!

あと個人的にはりんちゃんの衣装とももなの衣装も好きだった。二人ともそれぞれの良さが出てて、りんちゃんは幼さのかわいらしさが活かされてたし個人的に赤チェック大好き。全身の統一感あってよかった。ももなは衣装が本人の美を増してた。パンツが全面キラキラの素材で、体の半分が輝きを放ってたし、ももなはそもそもマジで「美」の言葉が似合うので、ももな自身の輝きとパンツの輝きが引き立てあってた。素晴らしい。全然関係ないけど、アンジュルムクイズのあたりで2人が何かで笑いあってたのすごくかわいかった…

 

五番勝負(順番間違ってるかも)
  • 五七五 ためちゃんvsれらぴ→ドロー

れらぴよかった~~~なんかもう「伊勢鈴蘭感」を自分でどんどん強化していってるね

  • ハロプロ3曲同時再生 鈴ちゃんvsわかなちゃん→ドロー

イジワルしないで抱きしめてよ・kiss me 愛してる・one two threeの3曲。one two threeがわからなかった。言われた後もわからなかった。

鈴ちゃんがかなりマジで挑んでてよかった。

  • けん玉 かみこvsなりんちゃん→かみこ勝利

かみこが1発できめててすごかったね~~~あと思い出したけど横浜リリイベでもかみこけん玉やってなかったっけ?かみこも鈴ちゃんに弟子入りしてけん玉担になるのかな???笑

  • ダイナミックあっちむいてほいみたいな名前のやつ かわむーvsタケちゃん→かわむー勝利

タケちゃんがあのでかい手にあってるって言われてて本当にその通りだと思った。なんであんな似合うの?勝負開始前に2人で見下し煽りあいしてたのニコニコしちゃった。かわむーが張り切りすぎたのか最初はチョキ出しまくってたのもニコニコしちゃったね。

  • しりとり ももなvsりかこ→ももな勝利

ももなチームはわりとそつなくこなしてたね(ももな以外)かもめ最高オーナメントって何。りかこチームは3人目から暗雲立ち込めてたけどりかこのターンで決壊したの最高だったよ……謎ラップ……

 

ライブパート
  • 寒いね。(9期)

なんかためちゃんのダンスが進化しているような気がした!!!武道館では遠目でよく見えなかっただけかもしれないけど。あと照明が好きな感じだった。バックから線状のあかりで照らすの神々しさがすごい。

  • I&YOU&I&YOU&I(かみれら)

かわいいに振った組み合わせの2人の歌がかわいくないわけないじゃんね!?かわいい

  • 羨んじゃう(りかかむ)

2人が方向性の違うフェミニンさでよかった!見た目からして2人はタイプ違うけど、踊りにもそのへん感じられて面白かった。個人的にりかこは力強い踊りのイメージが強いんだけど、バキバキ踊りつつもしなやかさみたいなものが残ってる振りだったので、芯のあるフェミニンさという感じでよかった~~~そしてかわむーはもともとの柔らかい雰囲気をそのまま活かしたダンスで、このりかことかわむーのコントラストがすごいよかったね。また何かの機会でこの2人でパフォーマンスしてほしいな。

  • シューティング スター(たけりん)

これまたかわいい……末っ子じゃなくなった鈴ちゃんだけど、タケちゃんと一緒だとまだまだ末っ子感あるね……

振りが覚えやすそうなので次回までにちゃんと覚えたい。

  • 想いあふれて(ももな)

ももな、アンジュ曲だと強くて伸びがある歌声の印象強いけど、こういう高めでいじらしさを出す曲もいいね…ハロコンで聴いたプラネタリウムも相当よかったのを思い出した…

 

下手だったからMCのとき全体的にりかこが前の人にかぶってよく見えなくて悲しかったよ…ライブパートに限らず途中途中でポジション変えてくれないかな…

その代わりと言ってはなんだけどなんだか気になる鈴ちゃんをちらちら見てた。鈴ちゃんの「聞きたいか?聞きたいのか?」いきなり何?笑と思ったけどぐっとくるものがあったね。鈴ちゃんの横暴なところもっと見たい。あと鈴サンタもかわいすぎ。あなたが世界一のサンタだよ。サンタめがねでプレゼント配る姿……愛……

次回のFCイベントまでにもっといろいろ学んで(今日もタケちゃんにもっと勉強してって言われてしまったし)より楽しめるようになっておきたいな!

 

 

 

Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 12122020

すごく面白かった。

坂本龍一さんの曲をなんとなく好きだなーというレベルで、有名どころをたまに聞くくらいなんだけど、これまたなんとなく配信を見てみたらすごく面白かった。

今回メジャーな曲中心ということで、知っている曲が多かったから、その曲を初めて聴いたときとか日常の中で聴いたときとかの記憶がよみがえってきて、より感情に訴えかけてくる面もあったんだけど、演奏と構成と演出とが素晴らしくて楽しかった。

個人的にセトリの緩急がよくて、静か・穏やかという雰囲気の導入、緊張感のある中盤、収束し観客を日常へ戻していく終盤で、配信という観客の日常をベースにして存在する形式のライブにすごくぴったりな構成だったと思う。

それと映像がものすごくよかった。曲の雰囲気に合っている・曲の魅力を高めているというのはもちろんで、特にenergy flowのときに忙しない都心の背景が映し出されることで、より曲が持つ寂寥感が増す、というのは見事だった。それと水の中のバガテルあたりだったかな?で、雨が静止して水滴の一つ一つが発光するという演出が素敵だった。

この部分に加えて、ライティングによる映像のメリハリのつけ方が最高だった。色を変えるとかシーンをがらっと切り替えるとかでなく、明暗によって景が変わっていくの、ものすごく好き。UEを使ってるとのことだったけど、あんなに素晴らしいライティングができるのか…すごい…そしてたぶん坂本さんにレイヤーをかぶせて坂本さん自身が映像に溶け込むように明度やら彩度やらを調整していたと思うんだけど、このおかげで坂本さんが違和感なく映像に溶け込んでて、映像の世界観への没入感がすごかった。

それとこれは売りにしていた部分なので当たり前のことかもしれないけど、本当に音質がすごい。最後の、ものをぶつけて音を鳴らす部分で、陶器がぶつかりあったときの音の余韻まで聞こえてきて感動した。

 

ライブの内容に関係ないけどこのライブを見て思ったのは、ピアノってめちゃめちゃ音域広いな…ということ(当たり前)。最近Jポップの曲ばかり聴いていたので、これだけ幅広い音を聴くというのが新鮮で、音域が広いと一つの曲の中でもこれだけ雰囲気が変わるんだ…という10000000年前には知られていたであろうことを2020年に感じた。

もっとピアノ曲聴きたいな。

Amazonで変なもの売ってる

ザ・谷山浩子って感じ。

いやまあそこまで熱心に追ってるわけじゃないんだけど、浮世離れしているというか、どことなく不安な感じがめちゃくちゃ谷山浩子~~~と思った。

24編あるわけだけど、ほとんどで自意識のゆらぎが書かれていた。見えるものは自分の認知の世界でしかなく、この認知を信じられなくなったとき、現実的にはありえない光景が見えたり、自分自身の形も不確かになったりするっていう話が多い。現実的にはありえないものが見えるというお話、楽しい方向性に行くものもあるわけだけど、雰囲気はコミカルでありながらなんか不穏だった。この不穏さがクセになるような。

ラスト、あれはお父さんがプレミア~~~ンヌ側の人だったってことだよねきっと。モネのことも見えてたし。お母さんが連れてきてしまったりしたのかなあ。

あと全然関係ないんだけど、横暴な姉に振り回される下の弟妹萌えあるな……と気づいた。私自身が姉とそういう関係でないので(別にそれなりに仲良いけれども)、自分が築けなかった関係性に対する憧れみたいなのもあるのかなあと思った。

舞台「ゲルニカ」

内容も結構おもしろかったんだけど、久しぶりに舞台を見て、舞台が上演されていてそれを見られるというところに感動してしまった。

ストーリー

やりたいことがはっきりわかってる脚本だなって感じだった。

だからこそ、ちょいちょいそこもうちょっと描写ほしい……!みたいなところもあったんだけど、テンポと尺のために削られたんだろうなというところで飲み込める範疇ではあった。でもやっぱりサラの自分が支配者層であったことに対する自省とか難民ヘイトへのフォローとかもうちょいほしかったな~~~~~~個人的な好みではあるけど……あとイグナシオが銃拾うところ急すぎん?などとも思った……

でもそれでも十分落ちへの盛り上がりはあって、そこへ向かっていく流れと落ちは好きだった。生き残るべき人間が生き残って、ご都合主義的に生き残る人間がいなかったところとか、あと全体的な主張についても。個人的に、暴力を題材にしてるのに下手な人間生き残らせると暴力の凄惨さが薄れると思ってるんだけど、外部の人間である記者たちだけが生き残るということで、その凄惨さを恐れながらも感情的になりすぎず語り継ぐ必要があるっていう主張になってて、感情と理性の両方に訴えかけるバランスがよかった。

あと全体的な倫理観が現代仕様にアップデートされつつうまく溶け込んでて、そこもものすごくよかった。これはレイチェルの描き方に顕著で、当時女性記者はマジョリティーではなかっただろうから、そこを意識した上で登場させてると思うんだけど、この男性社会に交じって働く人間を登場させることで、作品全体を通して女性性が過剰に演出されていないというか。サラとかマリアとかは割と男←→女という対立軸で描かれるシーンが多かった印象なんだけど、そこにレイチェルのシーンが入ることで女性のステレオタイプを助長させないようになっているというか。あと、レイチェルの存在によって、先述した主張に加えて女性が働くことについてのジェンダー的主張もするっていう。3時間弱で語るだけ語っててすごいな。

それから激個人的な好みとして、マリアのキャラクターがすごく好きだった。そもそも勝手な女が好きで、まああの勝手さは男性優位社会で押しつぶされながら磨き上げられた処世術もあってのことだと思うんだけど(小池百合子的な…)、その勝手さの中に彼女なりの論理と気位と感情とがあって、爆撃を命令するシーンでは不謹慎ながらめちゃ興奮した。こういう女性をもっと見たい!!!!!!暴力は絶対ダメですけど!!!!!!(当たり前)

演出・舞台美術

全体的にシンプルで、それが物語の雰囲気を引き立てていたと思う。

舞台美術に関して、具象のセットについても作りこむというよりはシチュエーションがわかるという程度のものだったけど、どのシーンをとっても景が美しかった。

十字架のシーンとかかっこよすぎでものすごく心つかまれた。必要なものを極限まで削ったシンプルさが、あの場面での緊迫感とマッチしてより雰囲気を高めてくれていたと思う。いや~~~今思い返してもしみじみかっこいい……

あとイシドロの食堂もおしゃれだったな~~~個人的にすごく好き。牧歌的な雰囲気もあるんだけど、そのせいでここに血だらけのアントニオが出てくる時にはものすごい非日常感と、もう状況が変わってしまったんだなという絶望感があった。

演出について、たまにそこくどくない?(テオ引き留めるシーンとか)とかその演技でいいんか(イグナシオ心象風景でのでんぐり返しとか)とか思うところもあったけど、メリハリがしっかりしてて盛り上がるべきところで盛り上げてくるなーという感じだった。

基本的には会話か一人語りなんだけど、要所要所でいわゆる演劇的な大人数で声をそろえてセリフを言うシーンが入ることで、こちらに対する圧をかけてくるというか、「これからやべーことが起きるぞ…」というドキドキと不安感が高まった。最後とかね、大人数の声でさんざん盛り上げといていきなり静かになって唐突な死が訪れるっていうの、余韻がすごかった。

あとずっとイスが2脚あったけど、あれはどういう意図だったんだろう。2脚あったし、序盤で死んでしまう2人と、よそからやってくる記者の2人とっていう、ゲルニカの出来事を外側から眺める人達のための席ってことなのかな。記憶があいまいだけど、確かこの4人しかあのイスに座ってなかった気がする。そして、あの席がほとんど使われないにも関わらずずっと舞台上にあったのは、記者たちと同じく外側の人間である観客のための席だからとかそういうことだったりするのかな~~~これはちょっと根拠薄いかな……他の人の考察を読みたい

 

久しぶりに舞台を見て、やっぱり目の前に人がいるっていうパワーはすごかった。

まだやる側も見る側も以前の通りにとはいかないけど、近場のものにはもうちょい足を運ぶようにしたいな~~~

池澤夏樹=個人編集 短編コレクションⅠ

南部高速道路

読みにくかった…!段落区切りがないのと、車種が登場人物の代名詞になってて誰が誰だったかわからなくなってしまって頭ごちゃごちゃしながら読んだけど終盤のカタストロフィがすごい。閉塞しているが何日もすれば抜け出せるだろうと思っていた状況が、当初の想像を超えて延々と続き、それがいつしか日常のようになり、しかしそれはやっぱり日常ではなくてあっという間になくなってしまうものだったという。

この停滞した閉塞感とそれが瓦解するスピード感の落差が面白かった。

波との生活

ザ・異類婚姻譚だけど愛の高まりと熱の冷めようは人間同士の恋愛にも通ずるところ。互いへの感情が支配と隷属に変わり、しかし最後にはその支配関係もあっけなく逆転し終わってしまうという、これも感情と状況が変化するスピード感がすごくよかった。

あと波の人ならぬ魅力の描写が面白かった。

白痴が先

この救いようのなさ。あっという間の短さで描写されているところが、死というリミットが迫った人間の切実さと悲壮感をより強めていたと思う。

タルパ

永遠に続くであろう罪悪感の話だった。死者に対して生者はもう何もできず、その何もできなさが生きている人間に重くのしかかる。関与できないが故に罪の意識が軽くなることはたぶんもうないんだろう。生きている間にはどこかで死を願っていながら、しかし死なれたら死なれたで忘れることもできない身勝手な心情が、非難するでもなく許しをこうでもないバランス感で書かれていて面白かった。

色、戒

エンタメ小説という感じ。結局ロマンス落ちかーーい

肉の家

厳しさが人をある種の奔放さ・解放へ駆り立て、そのコントラストが重くのしかかりつつもめっちゃエロい。これからどうなってしまうんだ…

小さな黒い箱

たぶん読んだことある。舞台設定の面白さよ。感情移入できなくても面白い話は面白いね。アンドロイドは電気羊の夢を見るかも読まなきゃ。

呪い卵

最後の断絶でいっきに突き放される感がすごい。文化と非文化の断絶でもあるのかな。

朴達の裁判

圧倒的な、一人では超克が難しい現実に対して、明るさと面白さと覚悟をもとに立ち向かうさまが地に足ついた明るさで面白かった。

夜の海の旅

生なんて運ゲーで意味なんかないんでしょうね

ジョーカー最大の勝利

この不可解な、無味乾燥な読後感はなんなんだろう。

レシタティフーー叙唱

一時の関係性であった二人が、何度もまた一時の関係性を繰り返す。お互いがお互いを一生の支えにするような大層な関係ではないし、時には思想的な反目もする。会うたびに二人とも変化していて、そのことに対して過剰に非難するでも、温かく受け入れるでもない。ただお互いがそうなってしまったというだけで、出会ったという事実やそのときの感情はその後の日常に埋もれていく。そんな二人が最後、最初の頃の思い出に関しての誤解を解きたい、わかりあいたいと思うのは、ある種希望的な終わり方じゃないかなあと思った。

サン・フランシスコYMCA讃歌

町田康的な面白さがあった。

ラムレの証言

この短さで、すごく大きな感情が語られていた。終始少年の一人称だから、アブー・オスマーンの感情については推し量るしかないけれども、人々に語り、愛され、ラムレの墓地に埋葬してくれと言っていた人間が、自身も周りも巻き込んだ爆破を選ぶという事実の重さと、その重さを選んだショックや悲しみや怒りのことを思わせる。

冬の犬

犬も人間も自然の一部であり、自然の中での力関係は絶えず変わっていく、その流動にはあらがうことができない、という自然そのものの強さを感じた。

ささやかだけれど、役にたつこと

悲劇の後のこと。悲劇のあとにも残された者の時間は進んでいく、どうしようもなく進んでいって、それは悲しいことでも希望でもあるんだろうな。

ダンシング・ガールズ

似つかわしくない人々を排除していた主人公が、最後にはユートピアを描く。そこに至るまでの間に劇的な出来事はないけれど、隣にいるというだけで変わっていくものもある。

生きてる間に親孝行(親孝行をしたいと思える親ならば)

猫の首を刎ねる

社会はどんどん変わっていって(流行りはもう古い)、幼少期の環境と、そこから派生した今の自分と、折り合いをつけるのが難しい場合もある。

面影と連れて

出来事としてはひどいことばかりだけど、本人がそれらに対して壁を隔てた状態でいるので(最終的には幽体離脱しちゃうし)、悲壮感よりも力強さみたいなものがあったような気がする。

8/16~8/29の絵

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絵を描く頻度が落ちてるけど、とりあえず習慣的に描くっていうところに関しては7~8月ちゃんと達成できたと思う。

9月以降はちゃんと作りたいものを踏まえて絵を上達させていきたいというか、そもそも作りたいものの素材としての絵をじゃんじゃか書いていきましょう。という目標。

コンテクスト・オブ・ザ・デッド

なんかそんなに面白くなかった。

まず最初の方の直接的な文芸界隈への愚痴みたいなのがどうでもいいなと思った。作者自身の主張じゃなくてあくまで登場人物の主張ですよというレベルを超えて複数人に言わせすぎだしくどい。もっと本を読んでいて文芸の現状を知っている人なら面白いのかなあ。このあたり、メタ的な構造としてはKの「緑色のヤツ」と同じ構造になってると思うんだけど、自虐的にやってるってことなのかな?どちらにせよそうかーという感想しか思い浮かばなかった。

あと女子高生が最初の救世主として目覚めるっていうのも展開としては陳腐だよね。このあたりも自覚的にやってはいるんだろうけど、コンテクスト人間とそれに対する皮肉が何度も何度も繰り返されれてて食傷気味になってしまった。

全体的にくどくて、読めはするんだけどはいはいそうだねっていう域を越えなかったんだけど、最後は好きだったな。Kが己の諸々に対して自覚的になって(なろうとして)ゾンビにならなかったところ、それまでは完全な救世主として描かれていた希が新垣とコンテクストの共有をして若干ゾンビになっているのかもしれない・でも己で考える態度を保ち続けようというところ、桃咲がゾンビになりながらもそれに抵抗する意思を見せつけてそれに選考委員が反応しているところ。それぞれがコンテクストの共有とコミュニティの中での同化から逃れえないんだけど、100%の追従はしないという意思を持ち続けているところが、すごく態度としてまっとうだし、このまっとうさは作者自身の所信表明だとも思う。